今どきの高校3年生です(2)   教会長


 
私事になりますが、二男が高校を無事卒業しました。3年半前「お父さんの学校受けるわ」と言った時、「本気?」
と思いましたが、あっという間の3年でした。おまけに時間拘束の厳しい吹奏楽部に入り、最後までやりとげたことは
褒めてやりたいと思います。ただ、勉強が苦手で……(苦笑)。

 そんな彼の同級生で、Nさんという女の子がいます。高3になり大学受験が迫る中、2学期以降、本人はもとより、
友達がみんな志望大学に合格しますようにという祈念をこめ、時間をみつけては学校の「お広前」に参拝してきて
いました(ちなみに彼女も他の大多数の生徒と同様、金光教の信者さんではありません)。
 年明け、1月中旬のセンター入試を皮切りに、次々と受験をこなしていきました。センター試験では思った以上の
手応えを感じたという彼女。その後の試験もリラックスして受けられたと言います。
 2月初旬、最初の方に受けたM大の合格発表の日。ある程度自信があったということだったのですが、結果は受
けたすべての学科が不合格でした。翌日、お広前にそのことを報告しに来たのですが、思った以上に表情が暗くあ
りません。そしてこんなことを言ってくれました。
「不合格と知った時に、もちろんショックやったけど、『私はここが第一志望じゃない。私が不合格になったことで、
本当にここへ来たい子が合格してくれてたら、それでええわ』って思えたんです。そしたら気が楽になって…。」

 私は、感心の域を超えて感動してしまいました。この子は神様のような心を持ってるなあと。そして「この子は第一
志望の大学に、絶対合格するわ」と確信しました。
 結果は見事、第一志望のK大学へ合格。さらに力試しで受けた、関西最難関大学の合格というおまけまで…。
 合格決定後、部活の後輩の面倒を見に来ていた彼女は、登校した日は必ずお広前に参拝し、お掃除を手伝って
くれていました。ああ、ありがたしありがたし。

「自分のことは次にして、人の助かることを先にお願いせよ。そうすると、自分のことは神がよいようにしてくださる」
(金光教祖御理解より)



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